働く場所が突然なくなる恐怖を、味わった事がありますか?
私はあります。
小さいけれど、お給料のいい会社だった。
その会社が潰れた。
リーマンショックの直後だった。
その後、転職しようにもマトモな職がなかった。
派遣すら、なかなか決まらないと言われる時代だった。
能力やキャリアがヘッドハントされるレベルじゃない限り、
前職と同レベルの正社員の職なんて、あるわけがなかった。
当時の年齢は30歳。
厳しかった。
自分の無能さを悔やんだ。
悪いことは重なるもので、
恋愛も最悪な状態だったので、
みるみる痩せてしまった。
恋愛自体はやり直せばいいのでどうでもいいのだが、
人間の執着心の恐ろしさや、ドロドロしたものを
目の当たりにし、
すっかり疲弊していたところでの倒産だった。
あの時期は最悪だった。
別に寝込んだりはしていないし、
腐るつもりはなく、せっかくたっぷり時間があるんだから、
働いていたらできなかったことをやって楽しもうと思っていた。
実際行動していた。
でも、身体は勝手に痩せていった。
158センチで30キロ台に落ちていった。
ここまで来ると、人間は体力が一気に落ちることが分かった。
普段の生活に支障が出てくる。
大根をおろそうとしても、力が入らずできなかった。
だんだん、家にこもるようになった。
2ヶ月くらいは動けなかった。
というか、まぁ無理してもね~しょうがないしね~と、
自分を甘やかすことにしていた。
で、やっぱり外に出たい!という気持ちに次第になってきたので、
時間をかけて習ってみたかった英語を勉強してみることにした。
半年ほど学校に通い、まぁそろそろ働かないとね、と転職活動。
でも、まだまだ正社員の求人は数がなく、悲惨な状況。
私はある業界が長かったので、やはり同業種を中心に探した。
でも、その業界は思いっきりリーマンショックの打撃を受けた
業界だったので、ようやく求人を見つけても梨のつぶて。
焦ったなぁ。
自分の市場価値の低さを実感したなぁ。
何とか見つけた、某有名企業のコールセンターの求人。
年収がとっても高かった。
こんないい求人はそうそうないだろうと飛びついた。
4次選考まであったが、最終で落ちてしまった。
まいった。
そんな2009年の、いい女じゃなかった頃のお話し。