「今さら英語なんて」と思っている人へ

子どもが少し手を離れて、ふと「そろそろ自分のことも考えたいな」と思ったとき、候補にあがりやすいのが英語だったりします。でも同時に、こんな声も聞こえてくるんですよね。「学生のとき以来まったくやってないし」「今さら始めても遅いんじゃないか」って。

先に結論からお伝えすると、やり直し英語に「遅すぎる」はありません。とくにTOEICは、正しい順番で準備すれば、ブランクがあっても点数という目に見える形にしやすい試験なんです。だから、久しぶりに机に向かう人ほど、実は取り組みがいがあるんですよ。

この記事では、そもそもTOEICってどんな試験なのか、何点くらいから履歴書で評価されるのか、そしてブランクのある主婦の方がゼロから始めるならどう進めればいいのかを、順番にお話ししていきますね。読み終わるころには、「これならできそう」と一歩踏み出す気持ちになっているはずです。

そもそもTOEICってどんな試験?

やり直しの前に、まず相手を知っておきましょう。TOEIC(トーイック)は、英語でのコミュニケーション能力をはかるための試験です。いちばん受験者が多いのが、聞く力と読む力をみるリスニング&リーディングテストで、一般に「TOEIC」というとこちらを指すことが多いんですよ。

大きな特徴は、合格・不合格という形ではなく、10点から990点までのスコアで結果が出ること。だから「落ちた」というものがなく、受けるたびに自分の今の実力が数字でわかります。前回より上がった下がったが見えるので、やり直しのモチベーションにもつながりやすいんですね。

問題はすべてマークシートの選択式で、記述や英作文はありません。テストは約2時間、リスニングとリーディングをまとめて受ける形です。日常やビジネスの場面を題材にした問題が多いので、身近なテーマから入っていけるのも、久しぶりに英語に触れる人には安心材料になります。

中身をもう少しだけのぞいておくと、前半が音声を聞いて答えるリスニング、後半が文章を読んで答えるリーディングという二部構成になっています。リーディングは長めの文章も出てくるので、時間配分がひとつのカギ。最初のうちは「全部解ききれなくて当たり前」と思っておくくらいがちょうどいいんですよ。解ける問題から確実に取っていく、という感覚が身につくと、点数はあとからついてきます。

ちなみに、申込方法や試験の形式、開催日程は時期によって見直されることがあります。実際に申し込むときは、必ず公式の案内で最新の情報を確認してくださいね。ここでは「スコア制で、聞く・読むを2時間でみる試験なんだな」という全体像をつかんでもらえれば十分です。

何点から評価される?履歴書に書く目安

いちばん気になるのが、ここではないでしょうか。「何点取れば、書いて意味があるの?」という疑問です。はっきりした合格ラインがない試験だからこそ、目安を知っておくと安心できます。

履歴書に書くなら、まずは一つの目安から

一般的には、履歴書に書いてアピールにつながりやすいのは600点あたりからと言われることが多いです。600点は、日常的なやりとりや基本的な文書がある程度理解できるレベルの目安とされていて、「英語から逃げていません」という姿勢が伝わりやすいラインなんですね。

もちろん、これはあくまで一つの目安です。応募する仕事や会社によって求められる水準は変わりますし、点数が低いうちは「無理に書かない」という選び方もあります。大事なのは数字そのものより、そのスコアで自分が何を伝えたいのかということ。目安を知ったうえで、自分の状況に合わせて判断していきましょう。

スコアの帯ごとのイメージ

数字だけを見てもピンとこないと思うので、ざっくりした帯のイメージも添えておきますね。おおよそ400点台は、基本的な単語や文の形が少しずつ戻ってきたあたり。600点前後は、身近な内容ならだいたい読み取れる、履歴書に書きはじめられるあたり。730点を超えてくると、仕事でもある程度英語に対応できる人、という見られ方に近づいていきます。

ここで伝えたいのは、上を見て焦る必要はまったくないということ。やり直しのスタートでは、まず「中学英語を思い出して400点台にのせる」だけでも立派な一歩です。帯が一つ上がるたびに、できることが少しずつ増えていく。その積み重ねを楽しめる人が、いちばん長く続けられるんですよ。

職種によって求められるものは変わる

ひとくちに「英語が使える」と言っても、事務職で書類を読む力が中心の場合と、海外とのやりとりが日常的にある仕事とでは、期待される水準がずいぶん違います。前者ならまず基礎的なスコアで十分アピールになりますし、後者ならもう一段上を目指したくなる、というイメージです。

再就職を考えている主婦の方の中には、まず事務職を足がかりにしたいという人も多いですよね。その場合、英語だけで勝負するというより、「パソコンも使えて、英語の基本もある」というふうに、いくつかのスキルを組み合わせると強くなります。TOEICは、そのうちの一枚として持っておくと働いてくれる資格なんです。

ブランクありでも大丈夫。始めの3ステップ

「やってみようかな」と思えたら、次は進め方です。何年も英語から離れていた人ほど、いきなり難しい問題集に手を出すとつまずきます。順番を守るだけで、ぐっとラクになりますよ。

ステップ1:今の自分の場所を知る

まずは、今どのくらいできるのかをざっくり知ることから。公式の問題集や、無料で試せる模擬問題を使って、一度時間を計らずに解いてみるといいんですよ。ここで点数が低くても、まったく落ち込む必要はありません。スタート地点を知るための作業なので、むしろ低いほど「伸びしろがある」と思ってしまいましょう。

あるお子さんが小学生になったのを機に勉強を再開した女性は、最初に解いたときリスニングがほとんど聞き取れず愕然としたそうです。でも「聞き取れないところがわかった」ことで、何をやればいいのかが見えて、かえって気持ちが定まったと話していました。

ステップ2:中学英語の土台に戻る

やり直し英語でいちばん効くのが、実は中学レベルの文法と単語に一度戻ることです。遠回りに感じるかもしれませんが、ここがぐらついたまま先に進むと、必ずどこかで崩れてしまうんですよね。

be動詞と一般動詞の使い分け、時制、基本的な文の形。この土台がしっかりすると、長い文章もすっと意味がつかめるようになります。薄い中学英語のおさらい本を一冊、さらっと通すだけでも感覚がよみがえってきますよ。焦らず、ここは丁寧に。

ステップ3:公式問題集で形式に慣れる

土台が戻ってきたら、いよいよTOEICの形式に慣れていきます。ここでおすすめしたいのが、試験を作っている団体が出している公式問題集を軸にすること。本番と同じ作り方の問題なので、出題の雰囲気や時間配分の感覚をつかむのにいちばん近道なんです。

一冊を一回解いて終わりにせず、間違えたところを見直して、もう一度解く。この「回し直し」を繰り返すのが、スコアを上げる王道です。とくにリスニングは、聞き取れなかった音声を何度も聞いて、最後は文字を見ずに聞き取れるようにしていくと、少しずつ耳が慣れてきますよ。

どのくらいの期間をみておけばいい?

「で、結局どのくらい続ければ形になるの?」というのも、気になるところですよね。これは今の実力や使える時間によって大きく変わるので一概には言えないのですが、目安として、ブランクのある状態から中学英語をおさらいしつつTOEICの形式に慣れていくと、数か月単位の取り組みになることが多いようです。

ここで焦って「短期間で一気に」と詰め込むより、無理のないペースで区切りを作るほうが、結局は続きます。たとえば「まずは最初の受験日を決めて、そこまでを一区切りにする」と、ゴールが見えて動きやすくなりますよ。申込のタイミングや日程は変わることがあるので、そこは公式の案内で早めに押さえておくと安心です。

続けるための、ちょっとした工夫

やり直しでいちばんの敵は、実は難しさより「続かないこと」です。家事や仕事の合間だと、まとまった時間はなかなか取れませんよね。だからこそ、短い時間を味方につける工夫が効いてきます。

たとえば、リスニングの音声を家事をしながら流しておく。単語は分厚い本で一気に覚えようとせず、少しずつ毎日触れる。机に向かえない日があっても、自分を責めない。この「ゼロの日を作らない」くらいのゆるさが、長い目で見るとちゃんと積み上がっていくんです。

スコアは、努力がそのまま数字になって返ってくるもの。前回より10点でも上がっていたら、それはまぎれもない前進です。小さな伸びをちゃんと喜びながら、自分のペースで続けていきましょう。

おわりに:数字は、あなたの一歩の証

TOEICのいいところは、頑張った分が点数という形で残ることです。「英語をやり直した」という事実は消えませんし、その積み重ねは、再就職のときにも、これからの自分の自信にもつながっていきます。

何点から始めても大丈夫。今日、中学英語の本を一冊手に取るところからで十分です。久しぶりの英語との再会を、どうか楽しんでくださいね。あなたのやり直しは、もう始まっていますよ。

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