社会人の勉強時間、みんなどこで捻出してる?
社会人になって、「よし、資格を取ろう!」と参考書を買ったはいいものの、気づいたら本棚の奥に眠っていた…という経験はありませんか?
保険の資格試験を目指す社会人が口をそろえて言うのが、「時間がない問題」です。朝から晩まで仕事して、帰ってきたら疲れ果てて、テキストを開く気力なんて残っていない。そうなってしまうのは当然だと思います。でも、実際に資格を取得している社会人は確かに存在していて、みんなが特別な自由時間を持っているわけじゃないんですよね。
社会人の勉強時間の捻出は、「時間を作る」のではなく「時間の使い方を変える」ことから始まります。今回は、実際に仕事と勉強を両立させながら保険資格を取得してきた人たちのリアルな声をもとに、現実的な方法をご紹介します。
保険資格の勉強、そもそも何時間くらい必要なの?
勉強時間の捻出を考える前に、まず「どのくらい勉強すればいいのか」を把握しておくことが大切です。ゴールが見えないまま走り続けることほど消耗することはありませんから。主な保険系資格の目安勉強時間をまとめてみました。
| 資格名 | 目安勉強時間 | 難易度感 |
|---|---|---|
| 生命保険募集人試験(一般課程) | 10〜20時間 | 低め |
| 損害保険募集人試験(基礎単位) | 15〜25時間 | 低め |
| 生命保険募集人試験(変額保険販売資格) | 20〜40時間 | 普通 |
| FP技能士3級 | 30〜50時間 | 普通 |
| FP技能士2級 | 100〜150時間 | 高め |
| 証券外務員一種 | 100〜150時間 | 高め |
個人差はありますが、この表を見て少しホッとした方もいるのではないでしょうか。生命保険の一般課程試験なら、1日30分を1ヶ月続けられれば十分に届く時間です。
ある保険代理店で働く女性スタッフから聞いた話では、一般課程の試験は「仕事しながら覚えたことがそのまま試験に出る感じ」で、テキストだけ読んでいるより実務経験があった方がスムーズに理解できる部分も多かったとのこと。仕事と勉強が直結している保険の資格は、その点でちょっとお得かもしれません。
一方、FP技能士2級や証券外務員一種は100時間超が必要な場合も多く、「1日1時間を3〜4ヶ月」という計算になります。そう考えると、毎日どこかで勉強時間を捻出し続けることの重要性がよくわかりますね。
スキマ時間、実はあちこちに潜んでいる!
「スキマ時間を活用しましょう」という言葉はよく聞きますよね。でも、スキマ時間の活用がうまくいかない理由のほとんどは、「方法を知らない」からではなく、「どこにスキマ時間があるか気づいていない」ことだったりします。探してみると、1日の中に意外とたくさん潜んでいるんです。
通勤・移動のスキマ時間は最大の味方
電車通勤をしている方であれば、往復30分〜1時間のスキマ時間が毎日存在しています。週5日働いているなら、週に2.5〜5時間。1ヶ月で10〜20時間になる計算です。これ、生命保険一般課程試験の目安勉強時間(10〜20時間)とほぼ同じです。
つまり理論上は、通勤中だけの勉強で一般課程なら1ヶ月で合格圏内に入れる可能性があります。もちろん実際はそんなに単純じゃないけど、ポテンシャルとして考えると、通勤電車は侮れない勉強時間の捻出ポイントなんです。
現場で保険営業をしている方が話していたのは、「通勤電車で問題集アプリをやるようにしてから、試験前の焦りがなくなった」ということ。毎日少しずつ積み上げていく安心感が、仕事にも良い影響をもたらしたそうです。
座れない満員電車でも諦めなくて大丈夫です。音声コンテンツを使えばいいんです。テキストの音声版や解説ポッドキャスト、YouTube上の資格解説動画を耳だけで聞く方法は、両手がふさがっていても使えますし、目の疲れも防げます。移動中のスキマ時間を最大限に使いたい方には、かなりおすすめの習慣です。
ランチタイムの「後半15分」は黄金時間
お昼休みは1時間あっても、食事・移動・休憩を含めるとなかなか勉強には使えない…と感じている方も多いですよね。でも、食事が終わった後の15〜20分間は意外とフリーな時間になることがあります。
保険会社の内勤部門で働く女性スタッフから聞いた話では、「お昼ごはんを10分で食べて、残りの15分は必ず問題集を開くと決めた」ことで、コツコツ積み上げができたとのこと。ポイントは「決めた」ことで、やるかやらないかを毎回判断しなくなったこと。判断しない分エネルギーを消費しないから続けられた、と言っていました。これ、すごく本質的な話だと思います。
昼休みに勉強するのが気まずいという方は、テキストを眺めながらコーヒーを飲む「ながら勉強」から始めても十分です。意識を向けているだけで頭に入るものですよ。
細切れの5分を絶対に軽視しないで
会議が始まるまでの5分、取引先に到着して担当者が来るまでの時間、コンビニのレジに並んでいる2〜3分。こういう「何もしていない時間」は、1日を通じて見るとかなりの量になります。
「5分じゃ何もできない」と思いがちですが、一問一答形式の問題なら5分で5〜10問は解けます。1日にこういった時間が5〜6回あれば、それだけで25〜60問。継続すれば、試験直前に「あれ、もうほとんどやった」という状態になれるんです。細切れのスキマ時間の積み重ねは、決して侮れないものです。
朝型 vs 夜型、勉強時間の捻出はどちらが正解?
朝に勉強するほうがいいのか、夜のほうがいいのか、という話はよく出ますよね。結論から言うと、どちらが優れているということは一概には言えません。自分に合った方を選ぶことが大切です。
ただ、社会人に限って言えば「夜型で長期間続けられている人」より「朝型に切り替えてうまくいった人」の話の方が多く聞こえてきます。理由は単純で、夜は予定が入りやすいからです。残業、急な飲み会、友人からの連絡…夜の時間は何かと奪われやすい。でも朝の時間は、基本的に自分だけの時間です。
保険営業から独立した方の話では、「社会人になってから取得した資格はすべて朝の勉強で乗り越えた」とのこと。早起きが苦手だったけど、アラームを30分早くセットして、目が覚めたらとにかくテキストを開く、その習慣を2週間続けたら慣れたそうです。
とはいえ、夜型の人が無理やり朝型にしようとしてもうまくいかないことも事実です。保険会社の研修を担当していた方が話していたのは、「夜型の人は入浴後30分を勉強時間として固定する方が、習慣として定着しやすい」ということ。朝型か夜型かより、毎日同じ時間帯に固定することの方が、習慣化においては重要なのかもしれません。
仕事と勉強を両立させるための、現実的なコツ
社会人が勉強時間を捻出できても、それを「継続できるか」は別の話です。特に保険の資格試験は試験日まで数週間〜数ヶ月かけて準備するものが多いですから、続けることの方が難しかったりします。
「やる気が出たらやる」は最も危険なルール
やる気というものは、待っていても来ません。本当に来ないんですよ。「今日は疲れたから明日でいいや」が3日続いたら、もうそれで終わりです。仕事と勉強を両立させて資格を取得してきた社会人に共通しているのが、「やる気に頼らない仕組みを作ること」の徹底です。
たとえば、ある保険代理店で働くスタッフが実践していた方法が「帰宅後はまずテキストを机の上に開く(読まなくていい、ただ開くだけ)」というルール。開くだけなら、疲れていてもできます。そしてほとんどの場合、開いたついでに1〜2ページ読んでいたそうです。人間は目に入っているものに自然と意識が向く生き物ですから、テキストが視界にあるだけで、勉強への抵抗がふっと下がるんですよね。
時間ノルマより内容ノルマで動く
「今日は2時間勉強する」より「今日は第3章を読み終える」と決める方が、仕事との両立には向いています。時間ノルマだと、疲れて集中できない30分も「2時間のうちの30分」としてカウントしてしまいます。でも内容ノルマなら、集中してさっさと終わらせた方が得ということになるので、自然とメリハリがつきます。
忙しい日でも「これだけはやる」という最低ラインを決めておくことも有効です。「どんなに忙しくても一問は解く」。保険業界の研修を担当してきた方の話では、一問だけというルールが「毎日継続することへのプレッシャー」を下げ、勉強を習慣にする最初の一歩として機能したとのこと。ばかばかしいほど小さいラインが、案外効くものです。
勉強記録をつけて「見える化」する
勉強した時間・内容を記録することも、長期的に両立を続けるうえで効果があります。記録を見返したとき、自分の積み重ねが可視化されますから。「今日は10分しかできなかった」でも、記録に残れば「10分やった」です。ゼロとの差は思っている以上に大きい。
スマートフォンの勉強記録アプリを使えば、スキマ時間に勉強→記録の流れがワンセットで続けやすくなります。記録が積み上がっていく様子は単純に気持ちいいですし、それがモチベーションになることも事実です。無料で使えるものも充実していますから、気軽に始められますよ。
週末の使い方で差がつく
平日はどうしても仕事優先になりますから、週末にまとまった勉強時間を確保したいと考える方は多いですね。週末に頑張るという方針自体は悪くないのですが、「週末だけ主義」になってしまうとリスクがあります。
平日に完全にテキストから離れてしまうと、週末に久しぶりに開いたとき「あれ、ここどういう意味だったっけ」という状態から始まることになって、勉強の効率が落ちてしまいます。記憶というものは使わないとすぐ薄れていきますから。
理想的なのは、平日のスキマ時間で「ちょっとずつ触れ続ける」ことと、週末の「深く理解する・まとめて問題演習をする」を組み合わせる方法です。平日は種まき、週末は収穫のイメージ。この組み合わせが、社会人の勉強時間の捻出と活用において最もバランスがいいと言えます。
ある保険代理店で勉強会を企画している方の話では、「土曜の午前中に2時間だけ集まって勉強する会」を作ったことで、一人では続けられなかった参加者も試験に向けて進められるようになったとのこと。仲間がいると、週末の勉強時間を確保することへのハードルが下がります。勉強仲間を探すことも、捻出した時間を活かし続けるための有効な手段です。
続けるための「環境づくり」が実は一番大事!
どんなにやる気があっても、環境が整っていなければ続けるのは難しいです。逆に言えば、環境さえ整えてしまえば、やる気がなくても続けられる状態を作れます。これ、本当に大事なことなのにあまり語られないんですよね。
まず、テキストや問題集は棚にしまわないことです。机の上に出しておく、カバンに入れっぱなしにする、スマートフォンのホーム画面に問題集アプリを置く。目に触れる場所にあるだけで、勉強へのアクセスのしやすさが変わります。勉強を始めることへの心理的なコストを下げることが、習慣化の第一歩です。
次に、「時間がない」と感じている方は一度スマートフォンのスクリーンタイムを確認してみてください。SNSや動画に1日1〜2時間使っていることに気づく方は少なくありません。これは責める話ではなくて、事実の確認です。社会人の勉強時間の捻出というと「どこから時間を作るか」に目が向きがちですが、「今使っている時間をどう再配分するか」という視点の方が、現実的に機能することが多いのです。
最終的には、勉強が「特別なこと」ではなく「日常の一部」になることを目指すのがいちばんです。歯を磨くのにやる気がいらないように、テキストを開くことが当たり前の日常になる状態。そこまでいけば、もう「勉強時間を捻出する」という感覚すらなくなります。習慣になった行動は、努力ではなくなるんです。それだけ。
まとめ:社会人が勉強時間を捻出するために大切なこと
社会人の勉強時間の捻出に、特別な意志力も特別な自由時間も必要ありません。必要なのは、時間の使い方を少し変える工夫と、続けるための仕組みです。
通勤・移動中のスキマ時間、ランチタイムの後半15分、細切れの待ち時間。こういった時間を意識して使い始めるだけで、1日あたり30分〜1時間の勉強時間は十分に捻出できます。それを週5日続ければ、週あたり2.5〜5時間。1ヶ月で10〜20時間になります。生命保険の入門試験であれば、これで届く計算です。
朝型か夜型かより「毎日同じ時間に固定すること」、内容ノルマで動くこと、最低ラインをとことん小さく設定すること。やる気に頼らない仕組みを作ることが、仕事との両立を可能にする核心です。勉強仲間を作ることも、習慣を続ける力になります。
「時間がない」という感覚は本物でも、工夫次第でスキマ時間は必ず生まれます。まずは「1日1問だけ」から始めてみてください。小さくてもいい。続けることが、何より強い武器になりますよ。
