ジム代3万円をドブに捨てた私が、唯一続けられたダイエット法をぜんぶ話す
ジムの入会金、人生で合計3回払いました。そのうち2回は、1度も通わずに退会しています。
2回目に入会したとき、受付の方に「お客様、以前もご利用いただいてましたよね?」と言われまして。あのときの気まずさは今でも鮮明に覚えています。「え、は、はい……また来ちゃいました」って震える声で答えたよ。そこから3回だけ通って、また行かなくなりました。
「今度こそ本気でやる!」という気持ちは毎回本物でした。本気だったんです、本当に。でも続かなかった。運動が嫌いというか、体を動かすことへの生理的な抵抗が、どうにも消えないんです。
そんな私が去年の春から5kgの減量に成功して、1年以上リバウンドなし。ジムには今も行っていません。特別な運動も、していません。どうやったか、全部話します。
まず言わせてほしい。私の運動嫌いは筋金入りです
「運動が苦手」という人は世の中にたくさんいますが、私の場合はちょっと違うレベルだと自負しています。苦手というより、向き合う気力が根本から湧かない感じがあるんです。
汗をかくのが嫌です。息が上がるのが嫌です。ジムのロッカールームの空気感が嫌です。ランニングシューズを履いて外に出るという行動自体が億劫でたまらない。これ全部そろってたら、運動できるわけがないんですよね。
ヨガは「静かそうだから続けられるかも」と思って体験に行ったことがあります。スタジオの雰囲気もよかったし、インストラクターの方も素敵でした。でも「はい、そのままキープ!」のセリフが来るたびに心が折れて、3回で通うのをやめました。ダンスエクササイズの動画も買いました。3回やってクローゼットの奥にしまいました。水泳は中学以来プールに近づいていません。
こういう自分を「ダメだ」とは思っていないです。向き不向きがあるし、私には運動が向いていなかった、それだけのことだと思っています。でも「痩せたければ運動しろ」という話をずっと信じていたから、「じゃあ私は一生無理なのか」という閉塞感がずっとありました。その閉塞感のまま、10年間が過ぎていきました。
失敗し続けた10年間を、正直に振り返る

20代後半から毎年「今年こそ痩せる」と言い続けて、10年近く何もうまくいきませんでした。やってみたことを全部書き出すと、なかなか壮観です。
カロリー計算アプリを使った時期があります。毎食記録して、1200kcalに抑えて、2週間で3kg落ちて、反動で4kg増えました。これを3回繰り返しました。「リバウンド製造機」と呼べるくらい、見事な循環でした。
糖質制限も試しました。最初の1週間は本当に落ちるんですよ。でも私、ご飯もパンも麺類も全部好きで。2週間目の終わりに「なんで私こんな辛いことしてるんだろう」という謎の虚無感が来て、あっさりやめました。酵素ドリンク断食は3日間やりました。4日目の昼に近所のラーメン屋で大盛りを食べました。もはや何も言えないです。
ファスティング指導のサロンにも一度お金を払いました。初回カウンセリングだけ受けて、その後の予約を「忙しくて…」と言い続けて自然消滅させてしまいました。先生、本当に申し訳なかったです。今でも少し罪悪感があります。
こうして書き出してみると、私の問題は「続かないこと」じゃなくて「きついことしかやってこなかったこと」だったんじゃないか、という気がしてきます。毎回、しんどい方法を選んで、しんどくてやめて、自己嫌悪になる。それを繰り返していただけでした。
「痩せるには運動が必要」という大前提が、ひっくり返った日
去年の春、健康診断の結果で中性脂肪の数値が引っかかりました。ダイエットとか見た目とかじゃなく、純粋に健康上の理由で医師に「食生活を見直してください」と言われたんです。
そのとき初めて、「痩せるため」ではなく「血液の数値を改善するため」という目的で食事を変えることになりました。目的がずれただけなのに、なぜか続けられたんです。これが不思議でした。
私がたどり着いたのは「16時間断食」、いわゆる間欠断食です。内容はシンプルで、1日の中で16時間は何も食べない時間をつくる。それだけです。たとえば夜8時に食事を終えたら、翌日の昼12時まで何も口にしない。水とブラックコーヒーはOK。昼12時から夜8時の8時間の間は、食べたいものを食べてもいい。このルールだけです。
運動は?関係ありません。カロリー計算は?していません。食べるものを制限する必要は?ありません。「食べる時間帯を変えるだけ」というシンプルさが、私に合っていたんだと思います。10年かけてわかったのは、「正しい方法」じゃなくて「自分に合う方法」を探すことが全てだったということです。
16時間断食を私なりにゆるくカスタマイズした話

最初の1週間は正直しんどかったです。朝ごはんを食べないことへの慣れが必要でした。「朝は食べないと体に悪い」という話、ずっと信じていたので、罪悪感がありました。でもそれ自体が思い込みだったんですよね。調べてみると、朝食必須論は科学的に一概には言えない部分が多くて。まず「朝ごはんを食べないことへの罪悪感」を手放すところから始めました。
2週間目あたりから、逆に朝のほうが体が軽くて快適だと気づきました。今は朝に何も食べないほうが、頭がすっきりして午前中の仕事がはかどる感じがしています。胃が空っぽで動いているのが、今ではごく普通のことになりました。
私なりのルールとして、「週に1〜2日は完全に外れてもいい」と決めました。飲み会がある日は朝からご飯を食べますし、旅行中は断食しません。体調が悪い日も普通に食べます。ルールを守れなかった翌日に自己嫌悪になるのが、過去のダイエット失敗の最大のパターンだったので。「完璧にやらなきゃ」という思い込みを手放すことが、続けるための一番の条件だったんです。
食べていい時間帯の中で何を食べるかは、ほぼ自由にしていました。でも不思議なことに、空腹の時間を経験した後で食べると、少量で満足できるようになっていったんです。胃が少しずつ適正なサイズに戻っていく感覚がありました。無理に食べる量を減らそうとしたわけじゃないのに、自然と食べすぎることが減っていきました。
3ヶ月後、何が変わったか
体重が落ち始めたのは2週間目くらいでした。最初はむくみが取れる感じで、1〜2kgの変化でした。3ヶ月後に再検査に行ったら、中性脂肪の数値が正常範囲に戻っていました。それが一番嬉しかったです。体重の5kgより、数値が改善されたことのほうが実感として大きかったし、「体って変えられるんだ」という感覚が初めてちゃんとわかりました。
肌の調子も変わりました。胃腸を休める時間が増えたことで、消化に使うエネルギーが変わったのかもしれないです。友達から「なんか顔すっきりした?」と言われたのが地味に嬉しかったし、朝起きたときのフェイスラインが自分でも違う気がしていました。美容面でも変化があったのは、まったく予想していなかったことだったので、ちょっと得した気分でした。
体重、血液検査の数値、肌。この3つが変わっていくことで、「続けると体って変わるんだ」という実感が積み上がっていきました。「痩せたい」という目的だけだったら、正直2週間で挫折していたと思います。健康上の理由というちょっと地味な動機のほうが、結果的に長続きしたんです。
そして肝心の運動は、この間もずっと「気が向いたときに近所を30分ほど歩く」程度です。週に1〜2回あればいいほうで、何もしない週もあります。それでも体重は戻っていません。
運動嫌いの人へ。これが私の答えです

「ダイエットには運動が必要」という話は、正しいです。正しいし、運動できる人にとっては最強のアプローチだと思います。でも世の中には、本当に運動が続けられない体質の人間がいて、私はそのひとりでした。
「運動しなきゃ痩せない」という話をそのまま信じると、「じゃあ私は無理」という結論にしかなりません。10年間、そこで止まっていました。でもそれは「私がダメ」なんじゃなくて、「合う方法を見つけていなかっただけ」だったんですよね。
食べ方を変えるだけで、体は変わります。私の場合は、食べる時間を変えるだけで5kg落ちて、血液検査が改善されて、肌もよくなりました。16時間断食が全員に合うとは言いません。でも、運動以外のアプローチがあるということを、まず知ってほしいんです。
ジム代3万円と10年間の失敗を経て、私がたどり着いた答えはシンプルでした。しんどい方法は続かない。自分に合う方法だけが続く。それだけです。運動嫌いでも、ちゃんと変われます。これだけは断言できます。
