「いい女になろう。」そう決意して、いったい何度目だろう。スキンケアを見直した。体型も気にした。話し方も、笑い方も、少しずつ意識するようになった。それでもずっと、「で、いい女ってなんだっけ?」という問いだけが、頭の片隅に残り続けていたのです。

今日は思い切って、この問いに正面から向き合ってみようと思います。

「いい女だね」と言われた夜の、ある違和感

私が初めて「いい女だね」と言われたのは、確か26歳のとき。合コンの帰り際に、たいして面白いことも言っていないのに、男の子から「yukoさんって、なんかいい女だよね」と言われたんです。嬉しかった。ものすごく嬉しかった!

でも帰り道、電車の中でふと疑問が浮かんできて止まらなくなりました。「私のどこがよかったの?」って。外見?話し方?笑顔?それとも、場の空気をうまく乱さなかっただけ?自分では何も特別なことをした記憶がないんです。それなのに「いい女」と言われた。

褒め言葉をもらったのに、どこか空洞を抱えたような気持ちで帰った夜でした。あの「いい女」は、いったい何を指していたんだろう。そもそも「いい女」って、言う人によって意味がまったく違いますよね。男性が使うときと、女性が使うときじゃ、同じ言葉でも指してるものが全然別物だったりしませんか。「いい女だよね」って言葉の、あの曖昧さ。ずっと引っかかってきたのはそこだったのかもしれないと、最近ようやく気づいたのです。

「いい女像」って、そもそも誰が作ったんだろう

「いい女」って、結局どういう女のことなんだろう

「いい女」と聞いて、どんな女性を思い浮かべますか?料理が上手で、気遣いができて、適度に可愛くて、男性を立てられる…なんとなくそういうイメージ、ありませんか。私も長い間そう思っていたし、そういう女性に近づこうと頑張っていた時期があります。

でもある時期から、「あれ?」と思い始めたんです。その「いい女像」って、ほとんど全部「男性にとって都合のいい女」で成り立ってるんじゃないか、って。強い意見を言わない。自己主張しない。角が立たない。波風を立てない。…それって本当に「いい女」なの?それとも単に「扱いやすい女」なんじゃない?

私の場合、20代後半のころ、必死に「いい女」を目指して自分の強い意見を封印していた時期があります。自分の好みも流行に合わせようとして、なんか全体的にぼんやりした人間になっていたんですよね。当時付き合っていた彼に「最近、なんか違う気がする」って言われたとき、ぐさっときましたよ。「いい女になろうとして、自分を失ってた」って、あとになってようやく気づいたのです。あのころの私、思い返すとちょっとかわいそうだな、と思います。本当に。

私が「いい女だ」と感じた人たちに、共通していたこと

「いい女」って、結局どういう女のことなんだろう

これまで出会ってきた女性の中で、「この人、いい女だな」と感じた人が何人かいます。不思議なことに、みんな世間で言われる「いい女像」とはちょっと違っていたんですよ。

一人は当時の職場の先輩。料理は自分で「全然できない」と笑い飛ばして、意見もはっきり言う人でした。でもその人といると、不思議と居心地がよかった。なんでだろうと考えたら、「私の話をちゃんと聞いてくれる」「自分自身を大事にしている感じがひしひし伝わってくる」という二点が大きかったと思います。完璧じゃないのに、どこかどっしりとした安定感がある人でした。

もう一人は、友達の友達で一度しか会ったことのない女性。特別な美人でも、特別おしゃれでもなかったんですよね。でも「自分はこういうのが好き」「これは苦手」という軸がはっきりしていて、話していてすごく楽しかったんです。あのとき初めて「いい女ってこういうことかもしれない」とピンときた気がします。

二人に共通していたのは、「自分に対して正直だ」ということでした。他人に合わせすぎず、でも相手をちゃんと大切にしている。その両立が、自然にできていたのです。作ってる感がまるでない。それがあの「いい女」感の正体だったんじゃないかと、今は思っています。

「いい女を目指す」こと自体の、見落としていた落とし穴

でもね…。ずっと「いい女になろう」と頑張り続けて、ある夜にふと気づいたことがあるんです。

「いい女になろうとしている」ということ自体、「今の私にはまだ足りない」という大前提を持ち続けることになるんじゃないか、って。

誰かの基準に自分を近づけようとする努力って、「今の自分には何かが足りない」という前提の上に成り立っています。でもそもそも、いい女に「なる」ものなんでしょうか。最初から自分の中に素地はあって、それをどう活かすか、磨くか、という話なんじゃないかと思い始めたのです。

私の場合、この考え方にシフトしてから、なんか楽になりました。「いい女を目指す」のをやめて、「自分が心地よくいられるか」を優先するようにしたら、むしろ周りから「最近なんかいい感じだね」「雰囲気変わった?」と言われることが増えたんですよ。不思議なものです。

背伸びしてる人って、なんとなくわかりますよね。なんかふわっとした不安定さがある。その逆で、「地に足がついてる人」が醸し出す安定感って、会った瞬間から伝わってくるものがあります。「いい女」のオーラって、きっとそこから来てるんじゃないかと思うのです。「なろうとしている」と「すでにそうである」の、微妙だけど決定的な違い。

私が出した答え。「いい女」とは、自分が機嫌よくいられる女だ

「いい女」って、結局どういう女のことなんだろう

いろいろ考えてきて、今の私が出している答えはこうです。

「いい女」とは、自分が機嫌よくいられる方法を知っている女。それだけ。

誰かに合わせることが苦じゃない人は、心から合わせる。自分の時間を大切にしたい人は、きちんと大事にする。料理が好きなら作るし、嫌いなら堂々と外食する。「こうあるべき」「こうしなければ」で動くのではなくて、「私はこれが好き」「私はこうしたい」で動いている女性が、傍から見てもいちばん輝いているように思えるのです。

あと、私の実体験から言えることがもうひとつあって。「いい女だな」と思う人って、自分の失敗談や弱いところを隠さないんですよ。完璧に見せようとしない。「実は私、これが全然できなくて〜」って笑って話せる人。その姿が「一緒にいると楽だな」という安心感につながって、また会いたいと思わせる気がします。完璧な鎧を着てる人って、一緒にいると疲れることがあるじゃないですか。それとは逆で、「ちゃんと人間だな」って感じられる人のそばが、やっぱり居心地いいんですよね。

完璧な女よりも、機嫌のいい女。

「いい女になろう」と頑張るより、「今日の自分、どうしたら気持ちよく過ごせるかな?」を考えるほうが、よっぽど「いい女」に近づいていけると思いますよ。少なくとも私はそう信じているし、これからもそっちの方向で生きていくつもりです。

あなたにとっての「いい女」は、どんな女性ですか?